かにみそは、脳みそではありません。
カニの甲羅をこじ開けると、ど真ん中あたりにもにゃもにゃとある薄褐色の物体。
かにみそには独特の濃厚な風味があって、カニの醍醐味は脚の身よりもかにみそにあると心酔するカニ好きも多いですよね。
かにみその正体は、脳みそではなく内臓です。
節足動物や軟体動物がもつ「中腸腺(ちゅうちょうせん)」という器官で、肝臓と膵臓の機能をあわせもっていることから「肝膵臓(かんすいぞう)」とも呼ばれます。
食通が愛するフォアグラもガチョウの肝臓。
ライオンが獲物を仕留めると、まず肝臓や心臓から食べると言われています。
カニだって、肝臓にあたるかにみそが美味いのは当然、ってことですね。
ちなみに、同様の器官はエビやイカにもあって、
イカのやつは「イカゴロ」と呼ばれ、かにみそと同じように「美味さ」の秘訣としていろんな料理に活用されます。
かにみそがおいしいカニは?
そんなわけで、丸ごと一杯のかにを買ったら、おいしいかにみそは大きな楽しみ。
かにみそを楽しむためにオススメの蟹様は、
毛ガニ
そして ズワイガニ
ベニズワイガニ もかにみそたっぷりです。
さらに
上海ガニ
ワタリガニ
もおすすめ。
タラバガニや花咲ガニは「ヤドカリ科」で、かにみそもあるにはあるがエビのみそのようにどろどろしてて、あまり食べるのには向いてないそうです。
瓶詰めとかの「かにみそ」も人気!
ブランドズワイガニの産地などでは、瓶詰めや缶詰の「かにみそ」が気軽に買えるお土産品として並んでいたりもします。
ただし。
松葉ガニの産地なら、松葉ガニのかにみそだ! と思うのは早合点。
瓶詰めなどのかにみそは、本ズワイガニより漁獲量が格段に多いベニズワイガニのかにみそを加工したものがほとんどらしいです。
●国立研究開発法人水産総合研究センター中央水産研究所の「かにみそ」紹介ページ
http://nrifs.fra.affrc.go.jp/kakou/souran/kanimiso/