グラム当たりの単価が一番安いタラバガニを買ってみよう!
というわけで北海道/ロシア産 北海道加工 生冷凍カットタラバガニ1キロというものを買ってみた。なんと1㎏で1,890円のタラバガニである。
これは鍋用のタラバガニで肉を期待してはいけないものだそうである。
説明書きがこうなっている。
カニ鍋、かに汁等に使いやすくカットされています。
■生冷凍のタラバガニ爪と足先、肩肉をカットした大きさ不揃いで足の太い部分は含まれていません。訳あり、わけあり激安タラバガニです。
■素材の特性と、調理方法が正しければ、メチャクチャ美味しいです。調理方法は、とても簡単な事です。とても美味しい出汁を期待してください。蟹肉は、身離れが悪いので、スプーンで削いで下さい。レシピも無限大に広がります。色々な、食べ方をお試しください。
■生冷凍のカニは、冷蔵厳禁です、冷蔵庫で解凍してはいけません。酸化劣化し旨みも失い、色も黒ずみます。基本は流水解凍です。自然解凍か、冷凍のまま、調理開始した方が美味しいのです。
■生冷凍のカニは、素晴らしく美味しい出汁が出ます。鍋の野菜、豆腐、キノコをたまらなく美味くします。この出汁を無駄にしないためにも、鍋に水を入れて直ぐにカニを冷凍のまま投入します。
■味をシミ込めさせたい大根等がありますので、カニから出汁がでたと思ったときに、カニを鍋から取り、大根やキノコ、芋類等を投入します。大根、メチャ美味いです!葉物などは、最後に。白菜美味い!
■この超激安のタラバガニは、その出汁の美味しさを解って頂きたい商品なので、カニの肉を期待しないで下さい。肉離れが悪いので、蟹肉をスプーンですくい取るしかないです。それが生冷凍の蟹です。タマゴの殻と一緒です、ゆでた後に、急速に冷やせば、肉離れが良く食べやすくなしますが、鍋ですので、冷やせません。■タラバガニの魅力は蟹肉!しかし、生冷凍のタラバガニは、身離れが悪いので、しゃぶりついて食べたり、スプーンで削ぎ落としてお召し上がりください。
ここに書いてあることをすべて無視して、普通にタラバガニとして調理して食べてみることにしたのである。
1.調理前に重量を測ってみた
袋にいれたまま重量を測ってみた。
1,125gあり、1kgといううたい文句をはるかに超える重量であった。まずこの点に関してはまったく問題なしである。
2.解凍後に重量を測ってみた
解凍してみた結果である。
解凍してみたら725gであった。
3.ゆでた後で重量を測ってみた
ゆでたらとりあえず色はおいしそうになった。
「ゆでた後に、急速に冷やせば、肉離れが良く食べやすくなしますが、鍋ですので、冷やせません。」
と、但し書きにわざわざ書いてあったにもかかわらず、ゆでたあと氷水にさらして冷やしてみた。
水をよく切ったあと測ってみたら679gであった。50g近く軽くなった。完全に氷が溶けたり、縮んだりしたりして軽くなったものと推測される。
4.肉を取り出してみた結果
この言葉がどれくらいの意味を持っているのか?自分は最初甘く考えていたのである。
「蟹肉は、身離れが悪いので、スプーンで削いで下さい。」
と書いてあったのでせめて少しでも楽にするため専用工具調理器具を用意し、これで何とかなると思っていた。
とりわけ「食べにくいカニの身もラクにとれる」というこちらのカニスプーンにはめちゃめちゃ期待していた。
知る人ぞ知る和平フレイズ社製。これがあれば少しは楽に取れるのではないか?と期待は高まるのである。
しかし、
「全然取れないorz」
日本が誇る燕市の金属工業、そして、燕市のトップレベルのメーカーの調理器具をもってしても、このタラバガニにはほとんど歯が立たないのである。
妻と二人でタラバガニと格闘すること30分。
こんな悲惨極まりないことに・・・。
実は殻にはかなり肉が残っているのだがくっ付いて取れない。
さて身の最終的な重量であるがどうなのか?
270gであった
最終的にこれだけになったわけである。
5.実食してみた
せっかくほぐしたので食べてみよう。
タラバガニのパン粉焼きグラタン
タラバガニの炊き込みご飯
タラバガニの味噌汁
といったわけで3品作ってみた。
写真を撮るのは下手だし、食器についても普段使いのものを使ってしまったし、なんだかめちゃめちゃまずそうである。
で実際のところはどうだったか?
我が家は4人家族なので、4人分を作ったら・・・
「ほとんどカニの味しねえ」
しかも、肉を外すときに殻が少なからず混入し、時々バリバリっという食感が。最悪である。
殻には肉が結構残っていたので味噌汁には期待していたのだが、まったくカニの味はしなかった。
というわけで結論である。
「書いてある通り、鍋とかに使って出汁を期待して食え」
ということを改めて確認したのである。