僕の父親は2012年3月4日(日)に亡くなった。
兵庫の実家は理髪店。77歳のオヤジは現役で、3月3日もいつものように仕事をしていたらしい。ところが、その深夜。突然倒れた。
亡くなってから保険証とか病院のカルテで確認すると、オヤジはもう10年近く病院に行ったことがなかったようだ。でも、病魔は静かに進行してて、肝臓ガンが破裂して多臓器不全を起こし、倒れてからほぼ24時間後、3月4日の深夜、僕を含めた家族に見送られて穏やかに息を引き取った。
高校を卒業して大阪の大学に進学し、大学卒業後は上京してフリーライターとなった僕は、親孝行らしいことはほとんど何もしていなかった。もちろん、父の日をお祝いしたことなんて一度もない。
僕の妻も、母の日にはなにやら実家にプレゼントを送ってくれたりもしていたが、父の日に何かを送るという話はしたことがない、気がする。
なんだか、父って寂しいのだ。
そもそも、父の日っていつ? ってあたりもうろ覚え。
ちなみに父の日は6月の第三日曜日。今年(2016)は6月19日ってことらしい。
と、抜群においしい毛ガニを何度も取り寄せた『北釧水産』から、こんなDMが舞い込んでいた。
なんと、風呂敷包みで毛ガニを送ってくれる、ようだ。
さらには、書家が一枚ずつ丁寧に手書きした名入れラベルで、釧路の蔵元の大吟醸セットまで用意されている。
カニは冬が旬、と思い込んでいる人も多いだろう。
でも、北海道ではほぼ年間を通じて、どこかの港で毛ガニが旬を迎えている。
6月を迎える今の時期。絶品毛ガニの産地として知られる雄武などのオホーツク沿岸や、これまた美味い毛ガニの産地として名高い噴火湾などが水揚げの時期。父の日ならではの、おいしい毛ガニに出会えるのだ。
ちなみに、風呂敷包み毛ガニの商品概要をみると、産地は「北海道産(釧路、白糠、大樹、襟裳)」で「※産地はご指定いただけません」と注記されている。北釧水産は釧路のショップだからね。雄武産とかじゃないのはちょっと残念だけど、釧路近郊が中心になるのはむしろ誠実の証ともいえる。
とにもかくにも、北釧水産の「ゆであげ毛ガニ」が美味いのは、何度も実食して確認済みだ。
父親にカニを贈って一緒に食べるってのは何だか気恥ずかしい気もするが、カニを食べる時は無口が当然。無理して語り合う必要もない。
よし、父の日は毛ガニだ! と注文ボタンをポチッとしかけたところで、改めて4年前の父の死を思い出したというわけである。
孝行をしたい時には親はなし……
ことわざってのは、よく言ったものだと思う。
自分で買って家族で食べるのもいいんだけどね。ここはひとつ、北釧水産からのDMを、就職2年目の一人息子にサクッと転送してみよう、かな。w
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