1.はじめに
通販で蟹を買ったことがない蟹ビギナーの小出です。
このサイトに辿り着く方々同様に、今は「通販で買っても美味しくなかったらどうしよう」の不安でいっぱいです。
ですが、この「蟹は祭だ!」には先人の方々が自腹で実食した本気レポートが満載です。とても貴重な情報ばかりだと思います。
そこで、この「蟹は祭だ!」の情報を基に、蟹ビギナーが実際に買ってみて、「美味しく実食できるのか」検証も兼ねてレポートしていきたいと思います。
今回は、パパとママの会話を通じて、「秋に食べたい通販での蟹の選び方」を記します。
2.蟹の旬は冬だけか?
ママ、今度の誕生日に蟹を食べよう。
え、蟹って冬に食べるモノでしょ?少し涼しくなってきたけど、まだ夏の余韻も残る秋でも美味しいの?
確かに「蟹は冬」のイメージが強いよね。総務省の家計調査によると、12月31日に消費が最も増える品目の一つに蟹が挙げられているね。
(総務省統計局 家計簿から見た365日~日別集計結果 より抜粋)
年末に多いのね。年末に限らず、やっぱり蟹は冬のイメージが強いと思うわ。でも、冷凍ならスーパーでも売っているわね。
そう。寄本さんの「蟹様の旬を知る!」によれば、蟹の旬は1年中なんだよ。
これは「国内産地の漁港に水揚げされる時期」で蟹の旬を表現している。
ズワイガニは10月から6月、タラバガニが3月から11月と冬が中心、花咲ガニは4月から9月で夏が中心、ベニズワイガニと毛ガニは1年中獲れているよね。
もっと言えば、海外で水揚げされた冷凍モノでも美味しいものがある。
もうね、食べたい時が蟹の旬ってことに気づいたんだ。
だから今度の誕生日には蟹を食べよう。
3.秋に美味しい蟹は?
パパは言い出したら聞かないんだから。
でも、今の季節(10月)に美味しい蟹ってどれなのかしら?
狙いを定めてみたのは毛蟹だよ。
北海道庁の水産経営課のページによると、毛蟹は北海道近海で1年中漁獲されているんだけど、例えば9月から12月は十勝・釧路で獲れているんだ。
釧路辺りで獲れる毛蟹に狙いを定めてみよう!
(北海道庁 水産経営課ホームページ より引用)
4.さて、どこで買う?
ところで、どこで買うの?
北海道に行って、現地の港で水揚げされた直後の蟹を食べるのが一番おいしいと思うよ。
それ、急に言われても無理でしょ。
近所のスーパーで冷凍のカニが売っているわ。それでもいい?
うーん。
スーパーのカニでもいいけど、せっかくだから少し贅沢をしてみたいんだよ。
通販で産地直送の美味しい蟹を食べてみようよ。
うーん、お財布との相談になるわよ。
そうだね。確かにそういう声も多いし、ネット検索をしても情報が多過ぎて、どれを信頼したらよいかわからない部分もあるね。
今回は、この「蟹は祭だ!」の昨シーズンのおすすめショップから選んでみよう。
匠本舗さんも、北釧水産さんも、北海道海鮮工房さんも、カニの浜海道さんも、かにまみれさんも、どれも美味しそうね。
うーん、悩むところだな。
そうだ、「蟹は祭だ!」の寄本さんに話を聞いてみよう!
5.教えて! 蟹師匠、寄本さん。
寄本さん! いえ、師匠。教えてください。
通販の蟹って、本当に美味しいんですか?
どうも、寄本です。
美味しくないカニが送られてくることもあるから、『蟹は祭だ!』に意味があるんだ。
通販業者は、銀座のすし屋さんにおける築地の仲卸さんみたいなもの。ホントは自分で漁港のセリで目利きできればいいんだけど、それは無理でしょ。信頼できるショップなら、経験豊富なネットワークを活用して、ちゃんと目利きして満足できるカニを送ってくれる。
なるほど。でも、現地で買うより高くなりますよね。
たとえば毛蟹を買うとして、函館朝市や自由市場、釧路の和商市場とかに行けば、300〜400gで1500円前後とかの安いヤツを見つけることはできるはず。でも、行ってられないし、市場に並んでいるカニを目利きしておいしいヤツを選ぶのも無理。結局、現地に行っても市場の人任せで「掴まされる」しかない。それも知っておいた方がイイよ。
現地に行っても自分で目利きができるとは限らないですね、確かに。
現地に行けないとすると通販毛蟹がある。たとえば『北釧水産』の活け毛ガニは2尾で900g前後で9000円もするから、決して安い買い物じゃない。
でも、釧路の和商市場まで自分で買い出しに行ったら交通費だけで数万円掛かるし、自宅近くの店で品質のいい毛ガニに出会うのはもっと難しい。
なるほど。現地への交通費を考えると安いし、自分ではできない目利きをしてもらえる、って考えると。
そう、交通費と目利き代として、少し高くなるのは正当なコストと考えられる。
少し高いけど「ありがとう」って思えるショップかどうか。それが『蟹は祭だ!』おすすめショップの選択基準。
説得力ありますね。
でも、スーパーや通販の冷凍の毛ガニですごく安いのがありますよね。『蟹は祭だ!』おすすめショップで扱っているカニとは何が違うのですか。
そうだね、冷凍の毛ガニはいろんなところで売っているけど、値段が極端に安い場合にはそれなりの理由がある。
1つ目は冷凍期間が長いこと。乾燥して身が縮んでしまっていることもある。
いくら冷凍でも時間が経っていると美味しくなくなりそうですね。
2つ目はそもそも身の入りが悪くて正規品として扱えていないもの。
カニは脱皮を繰り返して大きくなるけど、脱皮から時間が経って甲羅も固く、身が一杯に詰まっている方が断然美味しい。脱皮直後で身入りが悪いものは特価になっていることがある。
身が詰まっていないのだったら、ちょっとガッカリしちゃうかもなぁ。
3つ目は外敵に襲われたり、捕獲時やその後の保管が悪くて脚がもげたりしているもの。脚が少ないものは見栄えがよくないし、もげた場所から汁が出て美味しくなくなってしまうことがある。
もしかして、よくある「ワケあり」って?
そうだね、「ワケあり」で激安なカニの中には、そんな規格外のものが含まれていることが多いよ。知らない通販ショップで「ワケあり」の蟹を買う気にはなれないな。
安いにはそれなりの理由があるんですね。
そう、ワケありで激安なカニにはそれなりの理由がある。「美味しいものを食べよう」という時にガッカリしないためには、こうした理由を知っておくことが大事だね。
うーん、やっぱりちょっと贅沢をしても美味しい蟹を食べたいですね。
ちなみに、この時期(10月)おいしいカニを買うなら、どの店の何がオススメですか?
深海に生きるカニは、サバや秋刀魚、カツオみたいに季節によって脂のノリが違うとかはない。産卵期への配慮はあるけどね。
要するに港ごと、カニの種類ごとの漁期が旬ってことになるんだ。
年末年始は日本海のブランド本ズワイガニが漁期になるから「カニの季節=冬」みたいなイメージがあるけど、さっき読んでくれたように北海道の毛がには一年中が旬。
今(10月)であれば、『北釧水産』の『活け毛がに』がオススメだな。
なるほど、毛蟹がよさそうですね。
ところで「活け」って、ほんとに生きたまま届くんですか?
何度か注文した時には、ちゃんと生きたまま届いたよ。
自分で茹でるのに挑戦してみても面白いんじゃないかな。
ハイっ、チャレンジしてみます。
北釧水産さんのページではこんな感じで紹介されているよ。
おおっ、「蟹刺し」ができるんですか?
「殻をむいた身を氷水でしゃぶしゃぶすると、毛がにの身がパッと花開く」
とか、なんだかワクワクしてきますね。
注文票でサイズも選べるよ。
注文票で「お届け状態」を選ぶと「活(活きたまま)」と「ゆでたて」を選べますね。
約2人前、800グラム前後の超特大サイズ9,900円は値段も張るけど美味しそう。
少しサイズを下げた700グラム前後の特大サイズは8,750円、約1人前500グラム前後の大中サイズで5,500円。
うーん、食べる人数と合わせてどれを選ぶか考えてみます。
寄本さん!いや、蟹師匠、ありがとうございました。
毛ガニ(活)
●北釧水産『「蟹の匠」厳選!「活」毛がに』
※寄本さんによると希少な極上品なので品切れになることも多いとのこと。こまめにチェックを!
6.まとめ(続きます)
今回は蟹ビギナーのパパとママの対話、そして蟹師匠の寄本さんへのインタビューを通じて、「秋の蟹の選び方」の過程を記してみました。
次回は、この毛蟹の調理の様子をお伝えしたいと思います。
「簡単茹で方レシピがあるとは言うけど、本当に簡単なのか?」
「自宅で茹でるのはカンタンなのか?」
「蟹を食べるのに便利な道具は?」
次から次へと浮かぶ疑問や不安。トコトン実践しながら解消していきます。
体当たりのレポート、ご期待ください。