世界で約8400種、日本には約1600種! かな。
通販で取り寄せて食べるカニといえば、
ズワイガニ、毛ガニ、タラバガニ、花咲ガニ、ベニズワイガニ、あとはワタリガニ(ガザミ)あたりかな。
扱っている通販ショップは多くないだろうけど、
毛ガニに似たクリガニや、タラバに似たアブラガニ、アサヒガニとかも美味いと聞く。
それにしても、カニってやつは何種類くらいいるんでしょうか。
調べてみました。
この『蟹は祭だ!』ってサイトを作ることが決まって、まず買ってみたのがこの本です。
ジュディス・S・ワイスという女性甲殻類研究者が書いた『カニの不思議』。
期待して読もうとしたら、どうにも訳文が突っかかる感じでイマイチ感満点なんだけど、内容はまさに蟹様づくし。
これからちょこちょこうんちくネタを拾っていこうと思うので、お楽しみに。
さて。
種類についての記述は17ページあたりにありました。
少し引用。
十脚類には三つのサブグループがある。一つはロブスター、エビ、ザリガニを含み、その腹部は後ろに伸びている。(中略)カニの二つのグループというのが「真のカニ」で、短尾類(6700種以上と見積もられる)と、異尾類(約2500種と見積もられる)である。
おおお、6700+2500=9200種類!と思ったら。
この後に、「異尾類のほとんどはカニと呼ばれるが、一部はロブスター(伊勢エビとか)で、2500近い種のうちの半分以上はヤドカリである(もっと長々とわかりにくい文章の要約)」って、嫌がらせのように意味不明の訳文が続いて、なんだかスッキリしない。
「異尾類のほとんどはカニと呼ばれるが」の「ほとんど」ってどのくらいなの?
そもそも、ワイスさんは「ほとんど」って英語で書いてたの?
と、訳文への不信感が募るばかり。。。
ともあれ。
どこかにバシッと言い切ってるとこはないのかと、「カニ 種類 世界」とかで検索しても、「世界には約5000種のカニがいて、日本にはそのうちの約1000種類」っていう、判で押したようなコピペサイトが引っかかるばかり。
意地になっていろんなキーワードで掘りまくったら。。。
ありました!
地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 水産研究本部『マリンネット北海道』っていう、これまた嫌がらせのように冗長な組織名の研究機関が発表してた2011年時点の数字です。
それによると。
世界で7080種。日本には1313種。
これが「短尾下目」に分類される「カニ類」の数。
ただし。
問題は、「ヤドカリ類」とされる異尾下目。
これが世界に2599種、日本に517種。
で。
タラバガニや花咲ガニは、この異尾下目(つまりヤドカリ類)に含まれる。
もう一節、ワイスさんの本から引用しよう。
異尾類には、はっきり区別された二つの型がある。巻き貝の殻に住むヤドカリと、真のカニ(短尾類)に表面上似て見えることからそう呼ばれる「偽の」カニである。
※おそらくは「下目」を「類」と訳しているのも、専門書としては誤訳かな、と。
で、やっぱりただのヤドカリと、タラバガニのように「偽のカニ」と呼ばれる種の割合的なことはよくわからないまま。
もっと言うと、タラバガニ様を指して「偽の」という訳が、これまたかなり気にくわない。
この訳者の人たちには、蟹様への愛がないんだろう。ま。いいけどさ。
とにかく。
しょうがない。
世界のカニは、7080+(2599/2)≒ 約8400種
日本のカニは、1313+(517/2)≒ 約1600種
これをもって、現時点の『蟹は祭だ!』の公式データとしておきます。
誰か、はっきりしたこと知ってる方いたら、ぜひ教えてくださいまし。