「かに」にはもちろん旬がある!
おいしいカニをいただくために大切な基本中の基本。
それは、カニの「旬」を知っておくことだ。
「カニ」と聞いて、多くの日本人が思い描くのは、日本海産のズワイガニ。日本海産本ズワイガニの旬は冬。なので、「カニの旬は冬」と思い込んでいる人が多いのだろう。
でも、蟹様の世界はもっともっと奥が深い。
日本には、日本海産のブランドズワイガニはもちろん、毛ガニやタラバ、花咲ガニにワタリガニ、はたまた世界最大ともいわれる西伊豆名産のタカアシガニ、淡水系のモズクガニやサワガニなどなど、まさに、八百万(やおよろず)の蟹様がおわすのである。
『カニの種類』はこの記事で!>>>
ま、この『蟹は祭だ!』では、自分が稼いだ金で、とっておきの蟹様を取り寄せて、美味しく食らうのが正義。
まずは、日本国内でがしがし取り寄せられる垂涎(おっと、俺のカニには貴様の涎は垂らすなよw)の蟹様たちに狙いを定め、その「旬」を整理しておこう。
蟹様の「旬」を決定づける最大のポイントは、ようするに「国内産地の漁港に水揚げされる時期」ってこと。
ただし、このカレンダーを見て「なんだ、ズワイガニって、冬以外でもOKじゃん」などと舐めてかかるのは早合点。
越前ガニや松葉ガニといった日本海産のブランドものズワイガニは、雄(♂)ガニが11月〜3月、雌(♀)ガニは11月〜1月までと、きっちり決められている。
また、毛ガニも通年になってはいるが、主産地である北海道の中でも地域によって漁期はいろいろ。
日高地域が12月〜3月、胆振(いぶり)地域が6月〜8月、網走あたりは3月〜8月、宗谷地域が1月〜7月、十勝や釧路あたりが9月〜3月など、太平洋、オホーツク海一帯で産地がいろいろあるために、年間を通じて美味しくいただける、ということを、蟹様ファンとしては覚えておくべし。
そもそも、越前ガニや松葉ガニが同じズワイガニだってこととか、ズワイガニとベニズワイガニは別ものって常識すら知らない、不信心な輩は多いだろうし。
まあね、ぶっちゃけどんな蟹でも、北方領土で睨みを利かす隣国やら、国旗がモミジのお国あたりにドッと水揚げされた冷凍モノだって美味いヤツは美味いから、一年を通じて蟹様との出会いを楽しむことはできるけどさ。
なんたって『蟹は祭だ!』なんだもの。祭には季節感ってやつも重要だ。
国産の、旬のカニは決して安くないけどさ。
年に何度かの贅沢だから、とっておきのヤツが食いたいのは当たり前。
まずは蟹様たちの旬を知り、おいしいヤツを食ってくれ!
ちなみにこっち(以下のリンク先ページ)で、おもな蟹様たちについて、種類別にもうちょい詳しく解説しておくぞ。